内親王殿下の複雑性PTSDの診断を疑問視するSNS上やWEB上の医師や公認心理師の方たちのご意見への4つ疑問

皇居知人の専門家の先生方が、内親王殿下の複雑性PTSDの診断について、いろいろと疑問を呈する発信をされています。
おおよそリンク先の記事に、内容が集約されているようです。

精神科医・和田秀樹「複雑性PTSDなんかではない」眞子さまの本当の病名は

 

しかし、私は4つの疑問を感じています。

1.診察していない医師が診断してよいのでしょうか?

 医師法に抵触するのでは? 仮にクロじゃなくても、かなり灰色(グレー)です。
 臨床心理士さんや公認心理師さんは、そもそも法的に診断すらできないのでは? ましてや1度もお会いしたことすらないのに…

2.反復継続して、マスメディアやSNSで誹謗中傷を受けることを、リンク先のように“単なる悪口レベル”と切り捨てるの、あまりに想像力が乏しいのではないでしょうか?

筆舌しがたい状況です。常に監視下に置かれ、お母上の皇嗣妃殿下や御妹君の内親王殿下のことまで誹謗中傷されても、名誉毀損で訴えることすらできず、人権侵害されまくりの長年に渡る公開牢獄状態ですよ。

これを

  • 「私の患者さんより“悲惨な”状態ではない」
  • 「私のクライエントさんより、ずっと恵まれているから」

と決めつけて、複雑性PTSDではないと断言できる感覚には、一素人ながら、腰を抜かすほどビックリしました。

 

辛さは本人にしか分かりませんよね? 1度もお会いになったことすらない方の状態が分かるほど、この分野は科学的に進歩しているのですか?

 

もしそれほどまに科学が発達していると仮定して、その科学的知識を使いこなせるほどに、熟達していらっしゃると断言できるのでしょうか?

 

一生懸命ご研究されたり、臨床で技術を研鑽されていることについては頭が下がります。

しかし、だからと言って、診断をした医師たちがそうではないと断言するのは、いかがなものでしょうか?

 

3.同じ病名でも人が経験することはみな違うのでは?

 リンク先には、同じ病名で診断された方の経験談が引用されています。

 しかし、そもそも仮りに同じ病名であっても、ひとりひとりの置かれた状況はかなり異なります。「私と同じではないから、同じ病名ではない」と断言するのは、人として横暴ではないでしょうか?

 世界的テニスプレーヤーの大阪なおみさんが、うつ病と診断されたと告白されたときにも、SNS上で、うつ病患者を名乗る人物たちからの批判が殺到しました。その時にも感じた疑問です。

 

4.実際に患者さんやクライエントさんにお会いしたことのない専門家の意見は、ブラフでは?

 私、なにかおかしなことを申し上げているでしょうか? 

 米国の前任の大統領が昨年の大統領選挙で勝利宣言をした折に、同調する方たちが、日本のソマティック心理学系の方たちにチラホラ出て、強烈な違和感がありましたが、今回も同じくらいのモヤモヤを感じています。

 「全国の患者さんに迷惑をかけるから」という文言をつければ、学会や専門家同士の会議ではなく、SNSという公の場で、法的に問題があり、しかも内容にもツッコミどころ満載の主張をすることが、専門家として許されるのでしょうか?

 

 「いやいや、そうじゃないよ」ということであれば、そのようにコメントいただければと存じます。法律と、ファクトとエビデンスに基づいて、お願いします。

 この国は、無法地帯でも、“人の支配”に基づく国家でもなく、“法の支配”に基づく国なので。

 私に対して、専門家ではないから(国家資格を持たないので)分からないというご批判は当然あるのでしょう。しかし、内親王殿下が複雑性PTSDではないというご意見をSNS上ですれば、私のような疑問を持つ人は何人も現れます。想定されなかったのでしょうか?

 

 もしその疑問に真正面から答えることができないのでしたら、専門家同士の閉じたグループで、盛り上がっていただければと存じます。

 素人は専門家の言うことを鵜呑みにすればよい!? それを憲法学では、“人の支配”と呼びます。特定の階級に属している人や、特定の地位にある人や、特定の資格を持った人や、特定の知識を持った人だけが物事を決めたり発言したりすることができるという考え方です。日本の法秩序には合いません。少なくても、建前ではね。

 

 もっとも個人的には、なんの知識も持ち合わせていない人たちが、ネットで発言しまくる風潮には、正直辟易していますが。。。

 

 でも、この建前というものは重要なのです。前任の大統領がレイシスト的な発言を繰り返した米国では、公的に人種差別発言をする人が増え、ヘイトクライムが多発し、ロサンジェルスの東本願寺(浄土真宗大谷派)の寺が焼き討ちされました。

 

 内親王殿下は、今も火炙りに遭い続けています。薪を焚べ続けるのはやめて欲しいです。有名人に関することだったら、公の場でどんな発言をしても許されるという感覚が、そもそもおかしいのです。

 学会等で症例を扱うときには、プライバシーの取り扱いにご注意され、患者さんやクライエントさんの人権を侵害しないように、じゅうぶんに配慮していらっしゃいますよね?

 基準を2つ作らず、同じ基準を適用してください。

 

 だれかの人権を侵害して、今その発言をしなければならないほどの緊急性があるとは、到底思えません。

 やらかしちゃっている感がハンパないですよ。  こういうことが繰り返し行われれば、人々のこの分野への信頼感も薄れます。それでよいのでしょうか? 私は厭(いや)ですが。

 

 なお、ご成婚されるお相手が内親王殿下にふさわしいかどうかについてですが、今日日(きょうび)、肉親にだってそれを言ったら、アウトじゃないでしょうかね。知らんけど~。

 

 そして、だれかが病人だからとか、障害があるからという理由で、結婚に反対したり、優生保護法を使って不妊手術をしたりとか、そういうのはもうやめにしませんかね。頼まれてもいないのにお世話を焼くことは、ときには必要なこともあります。生命や身体に差し迫った危険があれば、なおさら。

 でも、場面を誤れば、単なるお節介を通り越して、重大な人権侵害になることをどうぞお忘れなく。

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