定位反応

生体が、その外部に何らかの刺激が呈示されると、そちらの方向に注意を向けるような行動をとるという反応(定位反応 福祉心理学用語集 yuki wiki )。

 

簡単に言い換えると、あたりにまんべんなく注意を払う能力であり、そして変化対応する能力

 

なお、これ以降この文章で述べる定位反応は、より正確に言えば、探索的定位反応Exploratory orienting responseのことである。
スティーブン・ギリガンという第3世代の催眠療法家が、定位反応は、私たちの筋肉を硬直させるもので、好ましくないので定位反応をやめた方がよい旨を書いているが(「ジェネラティブ・トランス–創造的フローを体現する方法」)、文意からギリガンが問題にしているのは、危険が差し迫っているときに動物に現れる防衛定位反応Defensive orienting responseだということが分かる。

 

定位反応が失われているときは、
周囲の変化に気づくことができず、
自分がどこにいるのか分からず、
自分がなにをしたいのか分からなくなる
ことが多く起こる。

 

 

通勤時間帯(ラッシュ・アワー)の駅のホームに行っただけで、身がすくんだり、体温が冷えたり、頭がぼうっとしたり、「からだ」がなくなる感じがしたり、過去に体験した厭な経験を思い出したりするときには、定位反応が阻害されている。

 

舞台の本番で、過度に緊張したり、あがったりするとき、いわゆるステージ・フライトのときに起こっていることの少なくても一部は、定位反応が阻害されることである。

 

学齢期に狭い教室に長時間座りっぱなしで黒板を長い間見続けることは、多くの人たちにとって、定位反応を阻害される(ごく少数の才能のある方たちは、定位反応を阻害されない)。

 

 

この定位反応(探索的定位反応)を取り戻すことは、神経系を調整するキーになる。